沖ノ島・宗像神社沖津宮祭祀遺跡・2冊/発見された祭祀遺跡は24ヵ所・祭祀遺品は十万点以上に達し大部分国宝・重要文化財に指定されている

商品説明


昭和61年　巻末英文　定価合計60000円　部数は少なそうです。資料用にもいかがでしょうか。

復刊の序
宗像大社沖津宮の鎮座せられる沖ノ島は、海北道中のいやはての神島として、朝野の深い信仰をあつめたと ころで、往古の斎庭がそのまま伝えられているのみならず、貴重な祭祀遺品が今に夥しく存することは、はや くより知られていた。神郡宗像の地に生を享けた先考佐三は、幼少の頃より宗像大社に参拝し、神徳に感孚し、 神恩に浴すること、真に掲いものがあった。よって先に宗像大社復興期成会を起して、同社の神域を整備し、その祭祀を本来の姿に復さんことを志し、神社史を編纂して、御由緒の明徴を期したのである。その際、神社史を完璧にするためには、宗像信仰の根源である沖ノ島の調査と研究とが欠であるとして、昭和二十九年五月、初めての沖ノ島学術調査団を組織して、電気の設備もない孤島に医療品・食料品等、多くの物資を沿岸船一隻に積んで運び、調査団員十二名、外に報道員・撮影員等十六名が参加し、調査に当たった。その後、第二次・第三次と昭和四十六年五月までに、十回にわたって調査が行われ、併せて三巻 (全五冊)の報告書が相っいで刊行された。今般江湖の到覧に供する『沖ノ島』『続沖ノ島』は、第一次及び第二次調査の成果を記した ものにはかならない。

これらの調査によって発見された祭祀遺跡は二十四ヵ所、祭祀遺品は十万点以上に達し、それらは大部分国 宝・重要文化財に指定されている。沖ノ島を世に「海の正倉院」と称するのも、宜なるかなである。しかるに、
この両報告書が刊行されてより、いつしか三十年近くの歳月が流れ、現在では殆ど巷間にその影を絶ち、これ を披見する術もなく、あたら珠玉も埋れ果てようとしている。こうした折柄、吉川弘文館より復刊の要請があ ったことは、実に本会の趣意に適い、且つ学界にとっても、甚だ時宜を得たもので、悦びに堪えない。


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